岩隈 対 桑田

 イースタンリーグ公式戦、フルスタには平日にもかかわらず8456人が駆けつけた。
 ファームの試合では内野の一部だけを観客席として使用するが、ほぼ満員の状態となった。普段ファームの試合では開放しない3階のトイレを使わなければならないほどの混雑ぶりだった。
 なぜこんなに人が集まったのか。
 セ・パ・両リーグを代表するエース、岩隈と桑田が先発だったのだ。
06293.jpg 本当ならば、交流戦でこの対決が見たかった。
 イースタンリーグで今シーズン4度目の先発、フルスタでは2度目の先発となったが、本調子にはほど遠かった。
 2回表先頭打者、右の吉川に内角の速球(140km/h)をレフトスタンドに運ばれて1失点。4回には連続ヒットでノーアウト2塁3塁のピンチを招き、2者連続三振で2アウトまでこぎつけるが、次の打者にフォアボールを出しして満塁となったところで交代となった。

06291.jpg 今日の最速は142km/hだったが、打者を翻弄するような速球ではなく、カーブやフォークなどの変化球で、かろうじて抑えた感じだ。
 ひじの位置も低く、フィニッシュでの右足の蹴り上げもまだまだおとなしい。
 昨シーズンの好調時には、ひざから下がほぼ垂直に蹴り上げられ、右足のつま先が斜め45度上を向いていた。右肩もキャッチャーに向かってもう一押し入り込み、左ひじが鋭角に空に向かって突き出されていた。
 それはもう、大伸ばしの写真にプリントして、部屋の壁一面に貼っておきたいぐらいカッコイイフィニッシュだったのだ。

 投げ出されたボールが打者を翻弄し、最終回、笑顔でチームメイトとハイタッチを交わす岩隈がマウンドに戻ってくる日を待っている。
 もしそれが、今シーズン叶わなくても構わない。
 きっと戻ってくると信じて、待っている。
06292.jpg 森谷。
 球界屈指の俊足を生かすため、左打席にこだわってスイッチヒッターを続けてきたが、この日の最後に右打席に入った。
 結果は三振だったが、力強く振り切ることのできる右打席の方が頼もしく、結果を期待させてくれる。
 右対左、左対右という概念を捨てて、今一度、右打席にすべてをかけて勝負してみてもよいのではないだろうか。